けいはんなR&Dフェア実行委員会 実行副委員長
情報通信研究機構 ユニバーサルコミュニケーション研究所 研究所長

内元 清貴

全世界が未曾有の感染症に襲われて早一年半、人類は技術的革新および社会的革新を急速に進め、感染症に果敢に立ち向かっています。けいはんな学研都市においても、このような革新に寄与する様々な先進技術が研究開発されており、世界でも重要な研究開発拠点として注目を集めています。けいはんな発の先進技術をさらに発展させ、2025年の大阪・関西万博をひとつのマイルストーンとして、全世界へ向けてアピールして参ります。
昨年度は、「けいはんなR&Dフェア」を、ニューノーマル時代に即した初めての試みとしてオンライン開催といたしました。今年も引き続きオンラインによる講演・展示により、けいはんな学研都市で生み出されている様々な研究開発に関する発表を行います。また今年は新たに出展者からのショートプレゼンの時間を設け、オンライン展示における出展者と参加者のコミュニケーションの機会を増やしました。
初日は、基調講演として大阪大学栄誉教授/ATRフェロー 石黒様より、アバターが活躍する未来の社会について、また、特別講演としてATR代表取締役社長 浅見様より、けいはんな学研都市の歴史とも重なる35年間のATRの歩みとそこから得られる知見について、それぞれご講演をいただきます。
２日目は、技術講演として、奈良先端科学技術大学院大学 佐藤様より、AIによる医用画像解析技術について、理化学研究所 佐藤様より、表情からの感情センシング技術についてそれぞれご講演いただくとともに、情報通信研究機構（NICT）ユニバーサルコミュニケーション研究所 内元、大竹、是津より、NICTにおけるAI分野の最新技術をご紹介します。
最終日には、若手研究者と次世代を担う中学生や高校生が交流を図るイベントであるサイエンストーク、および、中高校生のチームによる多言語音声翻訳技術を用いた試作品の発表会である多言語音声翻訳ハッカソンを開催します。
「けいはんなR&Dフェア2021」を通して、けいはんなが拓くサイエンスの未来を感じていただければ幸いです。